塾長が普段生徒に話していること
多くの中学校で中間テストが終了しました。
塾長はもう30日連勤くらいしていますが、寝る時間以外はほぼ仕事しているので、たぶん5月の勤務時間は400時間くらいになってそうです。
今日は、ちょっとゆっくりしたい。
なので、ちょっと今日は塾長が思ってることをダラダラと書きます。いつも通り長い文章ですが、それでもよければ、お付き合いください。
コロナ禍によって世の中は少しずつ変わっています。
中学生に目を向けると、コロナ対策もあって「職場体験」みたいなものをする学校はほとんどなくなったように感じます。
さて、今日はこの話。
理塾がこだわっていることに「努力家を育てる」という理念があります。
定期テストの点数は、学習塾なのに、そこまでこだわってません。
極端に言えば「点数は後からついてくる、努力できるようになろう」という育て方をしています。
なぜか。
社会に出てから役立つのは、「定期テストの点数ではなく、努力できる姿勢だろう」と、塾長は思ってるからです。
大手集団塾の「ハイレベルコース」に所属して、難しい問題が解けるようになっても、そんなものは偉くもなんともない。
「テストに出るところ」を教える学習塾に通って、出るところを覚えてそこそこの点数を取れるようになっても、社会に出てからは何の役にも立たない。
でも、点数がすぐに伸びなくても、真面目にコツコツ努力できる人は、社会に出て困ることはないと思ってます。
詳しくお話しましょう。
そもそも、世の中のほとんどの方は、たいした仕事をしていません。
誰でもできるようなことを、やっています。
職場体験がそうですよね。
中学生の職場体験では、スーパーや家電店の店員さんや、駅員さんになったりします。
もちろん、中学生は経験はゼロですから、いきなり専門的なことはできません。
誰でもできる掃除とか、陳列とか、そういうことをやらされます。
でも、これって、多くの職場には「中学生でもできる、誰でもできる仕事」があるってことですよね。
そして、慣れたら中学生であっても、そこそこ何でもできるようになっていきます。
このように、慣れたらほとんどの方ができちゃうのが、スーパーや家電店の店員さんや、駅員さんの仕事です。
もちろん、スーパーの店員さんや駅員さん達の仕事を馬鹿にしているわけではありません。
世の中のほとんどの仕事というのは、「その人でしかできない」というわけではなく、「結構誰でもできちゃう」というものが多いというお話です。
そういうことに気付いているのか、そうでないかが、社会に出て生きていくうえで大事だよって話です。
資格が必要な仕事も多々ありますが、その多くは「勉強したら結構誰でも取れる資格」だったりします。
「何年も勉強したところで、大半の人がその資格を取れない」というのは、旧帝大クラスの学力が求められる医師か弁護士くらいのもので、他は結構誰でもできます。
世の中というのは、そんなもんです。
では、誰でもできる仕事を扱う職場が多いのに、「必要とされる人材」と「必要とされない人材」がいるのは何故でしょうか?
うちの母親は「私はトイレ掃除のおばちゃんくらいしかできへんわ」とよく言っていますが、たしかに「トイレ掃除のおばちゃん」ができない人はいないでしょう。
でも「トイレ掃除のおばちゃん」を舐めてはいけません。
その「トイレ掃除のおばちゃん」の仕事だって、「ものすごく良い仕事」と「全然アカン仕事」をする人に分かれます。
塾長が思っていることですが、大事なのは「どんな職に就くか」ではありません。
大事なのは「その職に就いて、どれだけ誠実に仕事に打ち込むか」です。
誰でもできる当たり前のことを、どれだけコツコツ努力できるかが大事なのです。
そして、誠実にコツコツと仕事に打ち込めば、相手から必ず感謝されます。
自分が必要とされているかというのは、この相手からの感謝で感じるべきものだと塾長は思っています。
自分の仕事の評価は自分でしてはいけません。
そんなものは、単なる自惚れです。
相手の感謝の数で客観的にしなければならんのです。
それこそ、仕事のやりがいにつながる、大切な要素です。
そして、「コツコツ真面目に努力する」というのは、相手から感謝を頂戴するうえでは、とても大事なことなのです。
そういう意味では、とても立派な仕事をする「掃除のおばちゃん」も存在します。
この理塾の入居するビルのおばちゃんがそうで、理塾のトイレは「たぶん橿原の塾で一番綺麗」なんですが、これは「ものすごく良い仕事をするトイレ掃除のおばちゃん」のおかげなのです。
生徒達が使ったトイレをピカピカに磨く。
これは、誰にでもできることではありません。
誰でもできるはずの「トイレ掃除のおばちゃん」の職で、誰にもできないレベルで仕事をこなすことが、大事なのです。
それを想うと、塾長はトイレを使うたび、感謝の気持ちになるんですね。
コロナ禍により、職場体験を実施できるような環境ではなくなりました。
このような塾長が感じていることを教える職場体験をどれだけの中学校が実施しているかわかりませんが、職場体験というのは勉強より大事なものを学べる機会だと思うので、ちょっぴり塾長は残念です。
世の中の仕事なんて誰でもできるからこそ、「自分しかできない真面目な仕事ぶり」を発揮できる特別な人間に育って欲しいなと思って、理塾では毎日生徒と接しています。
この理塾もそうです。
学習塾の先生の仕事なんて、本当に誰でもできます。
でも、「夏期講習はお盆も休まず毎日12時間勉強」とか、生徒のためを想って教室運営する誠実な部分においては、「あの塾は特別だなぁ」と思ってくださる方が多い。
塾長は「先生」と呼ばれることが多いですが、先生と呼ばれることは立派でも何でもありません。
リップサービスかも知れないけど「この塾に通って良かったです」と感謝されていることに関してだけ、とても誇りに思っているだけです。
理塾では、塾長が「留学生に漢字の名前を付けた話」とか「高温状態の分子の実演」とか「黙祷を1秒で終わらせた実話」とか、ふざけたことを雑談でやることも多いですが、時折こういう真面目な話もしています。
テストに出るところ以外の話も多い変な塾ですが、もしよかったらお越しください。