学歴についての話
こんにちは、理塾です。
昨日、理塾の中学受験生が、「函館ラサール」に合格しました。
遠方ではありますが、ラサール系列の名門校ですから、理塾で学んだことをこれからも実践していって欲しいと思います。
さて、本日は「学歴」の話をします。
結論から言いますが、「日本は学歴社会」です。
多くの子供達はまだ経験がないでしょうが、「どの学校で学んだか」は、経歴として履歴書に克明に明示されます。
「勉強してなかったー!」と反省しても、学歴上は後戻りなんて、一切できない。
脅すつもりはありませんが、頑張っただけ将来が有利になる世界、そして遊んだだけ将来が不利になる世界、それが日本の学歴社会なんです。
すごく極端な言い方ですが、卒業した学歴が「京大阪大神大」か「産近甲龍」か「それ以下」かによって、「賢い」か「普通」か「お馬鹿さん」かが、誰も言葉にはしないものの、周囲は何かしら感じて判断しているものです。
そして、より良い学歴を持つ者は、そうでない者よりも、(特に男性は)一生を通じて高い評価を得ます。
極端な言い方ですが、中高生の時代に遊んでばかりで勉強しなかった人は、一生を通じて(特に男性は)ずっと恥をかきます。
当たり前ですよね。
努力した者が高い評価を得て、遊んだ者が低い評価を得るのは、社会として公正で大事なことですから。
ただ、勘違いしてはいけないので、先に注意しておきますと、「学歴が通用するのは、相手が自分のことをよく知らない初対面レベルの時だけ」です。
もう一度言いますよ。
「日本は学歴社会ですが、学歴が通用するのは最初だけ」です。
例えば、あなたが天下の「京大卒」で、どこぞの会社に就職するとしましょう。
入社日などには、同じ部署の先輩達は「今度の新入社員は京大卒だって!」などと、多少なりとも噂をするものです。
入社1ヶ月くらいの時に立派に仕事をすれば「さすが京大卒やなぁ」と言われるでしょう。
ただ、入社半年もすれば、「学歴なんて一切関係ない」世界になります。
半年もすれば、その人のことを周囲もよくわかっており、大事なのは学歴ではなく、その会社でどれだけ業績を出しているか、だからです。
※学歴はあくまでも、相手に伝えやすく、第一印象として身分を保証する手段の一つであり、ずっと続くものではないんです。
これは結婚する時も同じです。
あなたが25歳の年頃の娘さんで、おうちに「結婚を考えている、お付き合いしている彼氏さん」をご招待したくて、親に相談するとしましょう。
すると、大抵の親は、娘にこう尋ねます。
「あなたがお付き合いしている男性は、どこの大学を出て、どこの会社で、どんな仕事をされている何歳の方なの?」と。
親というものは、学歴と職歴と年齢という、履歴書に書かれていることを、まず確認するものだからです。
そこで、「京大を出て、NTTで通信の研究をしている同じ年齢の人」とか言えば、「立派な方ねぇ」と第一関門は比較的穏便にクリアするでしょう。
親というものは、夫婦である自分たち自身の学歴か、我が子の学歴に相当しない結婚相手は、基本的に「あまり賢くない相手」と感じるものですから、勉強ができない人(遊んでばかりいた人)は、当然ですが理解を得られにくくなります。
ただ、これもご両親がその方について初対面レベルだからこその話。
実際にその人の人となりを把握した段階になると「京大を卒業した」というのは、一切関係なくなります。
それよりも、「性格が穏やかで、わが娘に合っている」「わが娘のことを本当に大事にしてくれている」などの方が重視されるものです。ただ、最初からこういう理解は成立しない。
※勉強ができない人は、最初はともかく次第に人間本位の評価に移るでしょうが、最初のステップ自体が突破できない事も多々あるので、ひとまず勉強はできるに越したことはありません(努力から逃げないに越したことはありません)。
このように、学歴というものは、初対面レベルの相手にしか効果はなく、またそういう相手にしかアピールしてはいけません。
会社に入って2年も3年も経つのに「俺は京大を出て・・」とか言っているようでは、「学歴は立派かも知れないが、他に語る業績のないプライドだけ高い人物」と自分で言っているようなものだからです。
ただ、初対面の相手には、自分がどういう人生を歩んできたか(要するに自分の身分)を証明するものとして、相当強烈に効きます。
初対面の相手が、自分に抱く印象がはっきり明暗分かれます。
親戚が集まる結婚式場にでも行くと、よくわかりますよ。
「彼は〇〇大を卒業してるよ」「彼は優秀なので海外勤務しているらしい」という学歴や職歴のオンパレードです。
いい悪いはともかくとして、人を第一印象で判断する段階では、学歴やそれに基づく職歴は、現状の日本では大変重宝されているものなのです。
名門校であれば、初対面の相手の印象として、最高の状態からスタートする。
底辺校であれば、初対面の相手の印象として、最悪の状態からスタートする。
ただ、あくまで最初のスタート時の話だけで、ずっとではない。スタート時の状態を、引きずってもいけない。
そういう意味で、(あまり他人に深く踏み込まず、初対面レベルを好む部分を含めて)日本はすごく学歴社会なのです。
塾長が言っている意味が、わかりますか?
学生諸君はこの部分を正しく理解して、自分の人生を自分が望む通りに歩んでいってください。
では。