塾長ブログ

大阪府立大学に合格した高校生の話

投稿日:2017年3月10日

こんにちは、理塾です。

合格のサクラが咲く春になりましたね。

感慨深い思いで、今日は少し思い出話をします。

学習塾に子供を通わせてらっしゃる保護者の方に特に読んでいただきたい内容です。

 

理塾の最古参の生徒に、開校当初から通ってくれた女子生徒がいます。

この生徒は、遺伝子に興味を持っていたこともあって、塾長がずっと授業をしてきました。

奈良女子大学か大阪市立大学に通いたい(理学生物系)ということで、国公立に向けた準備を高1からしてきました。

塾長の出身大学に連れていって研究室を見てまわり、「オープンキャンパスで大学を見るとは、研究室まで見ることだ」というのを実際にやったこともあります。

 

途中で少し紆余曲折があって、最終的に大阪府立大を志望校としたのですが、授業をするだけではなく、受験までをどのように過ごすかについて、よく話をしていたように思います。

テストの点数を上げることも大切ですが、目標を定めて計画を立て、それをコツコツと少しずつ着実にこなす「努力することの大切さ」を伝えたかったのです。

 

夏休みのように時間が大量にある時こそ、「こういう風に夏休みは過ごそう」という話が多くなり、真面目な性格なので、毎日塾に来て頑張ってくれていました。

二次試験の直前まで、ずっと対策授業をしていましたが、本命の大阪府立大に合格してくれました。

すべり止めの私立については、関関同立産近甲龍クラスを受験しましたが、受験した大学は全て合格となり全勝してくれました。

大変よい受験をしてくれたわけですが、こういう状況が作れたのは、たまたまではないと思います。

 

具体的に言うと、彼女と一緒に合格を目指してきて、そして彼女を合格させることができた要因として、いくつか感じることがあります。

良い講師達に恵まれたこともありますし、彼女が努力家だったこともあります。

しかし、何よりも最大の要因として感じることとしては、「塾の提案を好意的に受け入れてくれる保護者であった」ことに尽きます。

 

なぜなら学習塾では、どうしてもお金の話が出ます。

ちゃんとした指導をするには、良い教室環境も、良い講師達も必要ですが、どちらも費用がかかるからです。

 

ただ、あまり「追加授業」「対策授業」の提案が中心の「お金の話をするばかりの学習塾」は、保護者の方も苦手だと思います。

塾も実は同じで、あまり「お金の話をするばかりのご家庭」は、塾長も苦手です。

 

塾長は「楽してたくさん儲けたい」という気持ちはこれっぽっちもありませんので、「今回の講習期間は授業追加はナシで自習中心で学力アップできると思います」と言うことも少なくありません。

でも、適当にやっているつもりもありませんので、「このままだったら危ないけど、知らんぷり」をすることもなく、「ちょっと家計がしんどいかも知れませんが、合格させるためにこの回数だけ授業をさせてください」という話を、本当に必要だと感じた時にはしたりします。

面談をしても「毎回お金の話が出る」というわけではなくて、「本当に必要な時に必要なだけ話をする」というスタンスでやっているんですね。

 

ただ、もちろん、どのご家庭も家計というものがあり、いろんな考え方をお持ちです。

理塾には兄弟で通われている方も多く、中には兄弟姉妹3人で通っているという方も複数いらっしゃいますが、塾としても「家計もある中、どう授業を考えさせていただくのがよいだろうか」とよく考えます。

ご負担を考えるあまり、あまりギリギリを狙って不合格になっては元も子もありませんし、とはいえ余裕をみれば、教室は楽でもご家庭(家計)がしんどくなってしまうからです。

 

多くの個別指導チェーンでは、どこも講習ノルマがありますので、「最初に吹っかけて、調整していって授業数を決める」という面談を行う学習塾が少なくありません。

そういう教室かどうかを見極める方法として、教室に飾ってある賞状があるかないか、もしあるなら、その数を数えましょう。

個別指導チェーンの教室では、「夏期優良賞」とか「年間優秀教室」とか賞状が飾ってある教室も多いですが、あれは「夏期の売上上位を達成した」とか「年間で一定以上の売上を出した」ということです。

ですから、そういう場合は、売上に積極的になっている教室がほとんどだと思っていただいて結構かと思います。

こんなことをしているので、「あまり授業が必要ではない生徒でも、1万円くらいは追加授業を取るだろうし、ちょっとくらいはやるべきこともある」という感覚で授業を組まれていくことになり、「授業の内容が生徒に本当に必要なのかどうか」は置き去りになってしまいます。

そして、その余波というわけではないのですが、保護者の側も、個別指導をいくつか経験されたり、上のご兄弟で通塾経験があったりすると、「この科目は必要ですか」とか「もうちょっと少ない回数で」などの調整をするのに慣れている方もいらっしゃいます。

申し訳ないですが、塾長はお金の話をあまりしたくなくて、それなりに考えて授業を組んだりしているので、さらに調整を・・・と言われると身動きが取れなくなってしまうのです。

その点で、このご家庭は本当にそういう思いをせずに済んだ。

そういった部分で余計な仕事が増えない分、全力で授業に打ち込むことができ、結果的に高い質の授業を提供することができたと感じています。

 

もちろん、提案しただけ受講してもらう分、こちらも本当に必要最低限の授業数になるように努めておりましたので、受験直前の冬期講習は、正直学習塾としては一番の稼ぎ時だったのですが、「仕上がりとしては悪くないので、冬期講習の受講は必要ありませんので、もし不安だったら申し込んでもらっても良いです」と言うことができました。

高3受験生の冬期講習が必要ない、というのも変な学習塾だと我ながら思いますが、「本当に必要と判断しただけ」にこだわっているのは他の保護者の方にも教室の雰囲気として伝わるようで、皆さんにオマカセいただける環境になりました。

 

長い話になりましたが、結論としては、「餅は餅屋といいますが、餅屋が餅つきに専念できるよう、基本的に信頼して全てオマカセいただいた方が、結果的に良い餅を提供できると思います」ということです。

今後も、理塾はあまり休むことなく餅つきに専念したいと思いますので、どうぞご理解いただき、専念させてくださるとありがたいです。