奈良県高校入試で満点を取った話
理塾です。こんにちは。
昨日は合格発表がありましたが、本日は入学手続きがありました。
ようやく、合格の実感が沸いてきた生徒もいることでしょう。
同時に、今日は「入試結果の開示請求」ができる日です。
簡単に言うと、受験票を持って行って「入試の得点を教えてください」と言うと、「あなたの点数はこうでしたよ」と点数が印刷されたプリントをもらえるんですね。
合格不合格がひっくり返るわけではありませんが、模試でも受験でも大切なのは「受けっぱなしにしない」ということ。
どんな行為でも「やりっ放し」は一切の向上を生みませんから、理塾では「自分の成績を確認し、良いところ悪いところを把握して、次にどうつなげるか考えること」を薦めています。
そんな中、入試得点で「満点の科目があった」という猛者がいました。
合格不合格以前に、入試問題で満点を取るというのは、本当によく頑張ったと思います。
前にも少し話をしましたが、50点満点で「50点」なのと「48点」なのと「46点」なのは、ほぼ理解には差がありません。
学校のテストでも受験でも、9割以上の点数を取る生徒達は、よほどの難問でもない限り、理解に大きな差はないんです。
なぜなら、間違い直しをした際に「そうだったのか、わからなかった!」ということになることはほとんどなく、大抵は解説を聞くと「あー、そうか」と全員納得するからです。
知らないのではなく、わかっていたけどミスして失点しているんですね。
ですから、そういう場合に難しい難問を解くのはあまり意味がありません。
難しい難問が解けなかったから失点したならともかく、ミスを減らすために難問を解くのは馬鹿げているからです。
そして、こういう「うっかりミス」をする生徒は、どこの塾でも悩みます。
解き方がわからない生徒には「解き方」を指導しますが、うっかりミスで失点している生徒には「すぐに効く解決方法」がないからです。
「気をつけなさい」程度のことしか言えず、実際には指導になってない塾もあるでしょう。
そのくらい、「ミスが多い」という生徒は、伸ばすのが大変なんです。
しかし、実際には「難問を解ける」というのと「ミスをしない」というのでは、社会に出た際の活躍は大違いです。
生徒諸君はショックを受けるかも知れませんが、難問が解けるほうが活躍できるわけではないですよ。
評価が高いのは、難しいことができなくてもミスが少ない人です。
いくら難問が解けても、簡単なことでミスをするような人は、仕事をするうえでは「ダメな人」「仕事を任せられない人」と評価されることがほとんどです。
これは社会に出てみないとわかりませんが、社会で働いている大多数の人は「日本で唯一、その人にしかできない」というような特殊性のある仕事をしているわけではありません。
むしろ「簡単ではないが、努力すれば誰だってできる仕事」をしている人がほとんどです。
もう一度いいますね。
ほとんどの仕事は、「誰だって、できること」なんです。
橿原市役所に行けば、たくさんの人が働いていますが、ほぼ全員「誰だってできること」をしています。
近鉄八木駅に行けば、たくさんの駅員さんが働いていますが、ほぼ全員「誰だってできること」をしています。
逆に、その仕事ができない人なんて、そうそういない。誰だってできることをして、お給料を貰っている。
これはその仕事を馬鹿にしているわけではありませんよ。わかりやすい例として挙げているだけで、日本中の仕事なんて、大抵どれも同じです。
でも、それでも「仕事ができる人」と「仕事ができない人」というのが分かれてくるものなんです。
面白いですよね。
まとめると、よほどの職種でもない限り、「人には一切できないが、自分ならできる」という場面が求められることはほとんどなく、むしろ「確実にスピーディに専門の仕事ができる」という人が大変重宝されます。
「仕事がよくできる」というのは、「すごい内容の仕事をする」というよりも、「仕事の内容にミスがなく信頼できる」ということなんですね。
生徒諸君はわからないと思いますが、これは保護者の方が読むと、「たしかに」と思っていただけるでしょう。
しかし、教育の現場では「基本をミスしないこと」よりも「難問を解けるかどうか」に重点を置く傾向が強いです。
「教科書レベルのことが解けるようになったら、発展問題を解けるようにしよう」というように、解けないようになるまで、どんどん発展的内容を課す。
それはそれで必要なことなんですが、「発展性」だけではなくて「正確性」も大変重要だと塾長は思っています。
将来につながる、社会に出た時に活躍できる、そんな力をつけてこそ、本当の学力だと塾長は思っています。
学生諸君は、「難問を解ける」ようになる前に、「ミスをしない」ようにしましょう。
「ミスをしない」ようになれば、自分が就きたい仕事のレベルを意識しながら、妥当水準まで「難問を解ける」ようになりましょう。
そういう意味では、勉強は無限にやるものではない。
「目標に届いた」という到達があれば、そこで勉強は終わりで、次に進んでよいのです。
こういう話をしても、生徒のほとんどは実感が沸かず「???」という顔をするのですが、いつか必ず「塾長の言ってたことは、こういうことやったんか・・・」と気づいてくれる瞬間があると信じて、毎日指導しています。
理塾では、そういう指導方針を持っています。
共感される方は、お越しください。
手早く効率的に点数アップを考えるなら、他塾さんへどうぞ。